夏休み中の学童は普段とどう違う?夏にこそ実践したい遊びやプログラムもご紹介!

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 こどもたちにとって、夏休みは本当に楽しみで特別な時間!単に楽しいだけでなく、疲れた心身をゆっくり休めることができたり、学校の授業の代わりに様々な遊びを体験することで、新しい気づきや学びが得られたりする貴重な期間でもあります。

 そんな夏休みですが、学童保育所では一体どんな風に過ごしているのでしょうか?普段の学童保育所との違いや、夏休みだからこそ実践したいおすすめの遊び・プログラムをご紹介していきます。


 学童保育所は、勤労などの理由で放課後の時間に保護者による適切な保護を受けられない子どもたちが安心して過ごせる場所。そのため普段は、学校の授業が終わった後の時間に利用できる放課後の居場所です。しかし夏休み期間中は学校が休みになるため、必然的にこどもたちが学童で過ごす時間は非常に長くなります。通常時は学校終了後の数時間を学童保育所で過ごしますが、夏休み期間中は朝から夜まで学童で過ごすことが一般的で、こどもによっては1日に10時間以上学童で過ごす場合もあります。

 時間がたっぷりあるからこそ、こどもたちの遊びや学びの時間が増えるというメリットがある一方で、学童保育所で働くスタッフにとっては長時間労働が続く期間でもあり、心身ともに負担が大きくなる場合もあります。36(さぶろく)協定と呼ばれる「変形労働時間制」を導入している施設もありますので、これから学童保育所で働くことを検討している方は、長期休業期間の働き方などの労働環境について事前に確認しておくことをおすすめします。

 そしてもう1つ、夏休み中の1日保育時はこどもたちの体調管理についてはいつも以上に気をつけていく必要があります。こどもたちは、高い気温の中でたくさん汗をかきながら1日中遊び回るため、非常に体力を消耗します。室内での過ごし方を工夫したり、水分補給をこまめに促したりして熱中症対策を行いながら、こどもたちの様子を注意深く見守りましょう。

 普段よりも長い時間遊ぶことができる夏休み期間、こどもたちは人生ゲームやすごろくなどのじっくり取り組む遊びを楽しむことも多いですが、学童保育所で働くスタッフが夏休みならではの遊びや体験学習を中心としたプログラムを企画する場合もあります。このイベントは各学童保育所によって特色があり多種多様ですが、こどもまつりや水遊び、虫捕りや手作りおやつ、シアターデーやサイエンスワークショップなどが人気です。今回はこれらのイベントについていくつかの実践例をご紹介していきます。

★こどもまつり

 夏休みといえば、やっぱりおまつり!こどもたちが主体となって楽しむこどもまつりを開催する施設が多いです。夏祭りの雰囲気を存分に楽しむために、手作りの輪投げや射的、ペットボトルボウリングなどのミニゲームコーナーの出店を用意したり、手作りうちわや風鈴のワークショップを開催したりするのもおすすめです。コロナ禍で飲食を伴うイベントが衰退してしまった施設も多くあるかもしれませんが、かき氷やチョコバナナなどを作ってみるとさらに盛り上がりますね。
 こどもまつりを開催する際は、手作りのお金を使ったお買い物形式にすることで、お金の価値や使い方を理解できるといった学びに繋がります。こどもたちがデザインしたオリジナル通貨を印刷して使用するとさらに盛り上がりますよ。出店のお手伝いや人前に立つ動きが苦手な子も、イベントの運営に参画できたり、おまつり自体を楽しめたりするような工夫を加えることが大切です。

★水遊び

 暑い夏にピッタリな水遊び!これも学童保育所の夏休みイベントの定番です。水に濡れても良い服や水着、水鉄砲を持参してもらい、庭や公園で水遊びを存分に楽しみましょう!水風船をたくさん膨らませて用意しておくのもオススメです。
 水遊びの楽しみをさらに広げるためのアイディアとして、カラフルなスーパーボールをビニールプールに沈めた水中宝探しゲームを開催したり、砂に水を混ぜてひんやり冷たい泥遊びを楽しんだりすることもできます。施設やこどもたちの状況に応じて、楽しめる水遊びの形にアレンジしてみてください。
 なお、どのような遊びの形であっても必ず濡れ・汚れが発生することが想定できるため、事前にしっかりとイベントの告知をして保護者への協力と理解を求めつつ、実施していけると良いでしょう。また、冷たい水を使うとはいえ暑い外でのイベントになりますので、気温や暑さ指数(WBGT)を考慮して実施の可否を判断したり、実施する場合でも熱中症予防に努めたりすることが重要です。

★虫捕り(自然遊び)

 こどもたちが大好きな虫捕り。夏休みの時期はやはりカブトムシを見つけにいくのが鉄板!本当は夜中〜早朝に行きたいところですが、学童保育所のイベントとして実施するのはなかなかハードルが高いですよね…。そのため、事前にバナナとカルピスなどで作った罠を仕掛けておき、こどもたちと探しにいくことをおすすめします。なお、虫が苦手な子もいますので、「虫捕り」ではなく「自然遊び」というイベントにして、緑豊かな公園や森林へ遊びにいき、植物や動物と触れ合う時間を作るという施設もあるようです。
 繰り返しになりますが、こちらも暑い中での外遊びになりますので、水分補給や帽子の着用などの熱中症対策はしっかりと行いましょう。
 また、虫捕りという単なるプログラムにとどめず、学びと楽しみを組み合わせるとより充実した活動になります。例えば、事前に昆虫の生態について簡単な探究学習を実施し、どんな昆虫がどこにいるのかを学ぶとより楽しくなります。捕まえた昆虫の観察記録をつける「昆虫ノート」を用意すると、理科の勉強にもつながりますね。夏休みの終わりにみんなで作った「昆虫ノート」を「昆虫図鑑」としてまとめて学童保育所に展示することで、自分たちの学びの成果を共有できる場になるかもしれません。

★手作りおやつ

 暑い夏を乗り切るために、また時間がたっぷりある夏休みだからこそ、美味しくて冷たいおやつを作ってみましょう。例えば「アイスキャンディーづくり(①)」。フルーツジュースを使うことで、色とりどりのアイスキャンディーを簡単に作ることができます。フルーツやゼリー、白玉をたくさん入れた「フルーツポンチ(②)」も学童保育所の定番手作りおやつです。食中毒やアレルギーに注意しながら、こどもたちと一緒におやつ作りを楽しんでみるのはいかがでしょうか?

①アイスキャンディー
【材料】
・お好みのフルーツ(無くてもOK、冷凍フルーツでもOK )
・お好みの100%フルーツジュース
・アイスバーの型
作り方】
1. お好みのフルーツを型に入れる。
2. お好みの100%フルーツジュースを型に注ぐ。
3. 固まるまで冷やす(2.3時間以上)。

②フルーツポンチ
【材料】
・お好みのフルーツ or フルーツミックス缶詰
・サイダー or お好みのジュース
・ゼリー(無くてもOK)
・白玉粉(無くてもOK)
【作り方】
1. 白玉を茹でる。
2. フルーツをカットする。
3. ボウルにフルーツ、ゼリー、白玉を全て入れたら、サイダーor ジュースを入れて混ぜる。
4. 完成!

★シアターデー

 1日中遊びまわるこどもたちには、心も体も落ち着いて休めるようなイベントも大切。その1つが「シアターデー」です。こどもたちの投票で観たい映画を決め、DVDを借りてきてプロジェクターやテレビで上映してみましょう。通常保育時にもDVD鑑賞をしているという施設は、オリジナル映画チケットを作ってみたり、ポップコーンやジュースのコーナーを設置してみたりして、少し特別感を出したイベントにしてみるのもおすすめです。また映画の登場キャラクターにちなんだクイズ大会を開催してみたり、上映後にみんなで「映画の感想会」を開いて好きなシーンやキャラクターについて語り合う時間を設けてみたりすると、より深い体験になります。

★サイエンスワークショップ

 準備や実験に時間がかかってしまうサイエンスワークショップ(科学遊び)も、夏休みならたっぷり楽しめちゃいます。いつもと少し変わったイベントに、こどもたちも興味津々になること間違い無し!いくつか面白い実験をご紹介しますので、ぜひこどもたちと一緒にチャレンジしてみてくださいね。なお、使用する材料や施設の環境によって実験結果に差が出る場合がありますので、事前にお試し実験をしておくことを推奨します。

①塩の結晶でオーナメントを作ってみよう
【材料】
・塩(100g)
・約80℃のお湯(250ml)
・はりがね or モール
・糸
・割り箸
・耐熱のコップ
・段ボール or ハンカチ

【実験の進め方】
1. はりがねを好きな形に折り曲げる。
2. 割り箸に糸で、1のはりがねをくっつける。
3. 耐熱コップに大さじ一杯程度の塩を入れる。
4. そこにお湯を注いだら、さらに塩を入れてよくかき混ぜる。
5. 1のはりがねをゆっくりコップの中へ入れる。
6. 熱が逃げないようにコップの口部分を段ボールやタオルで塞ぐ。
7. 3日〜1週間程度、そのまま置いて結晶がつくのを待つ。
8. コップから取り出して完成!

②ペットボトルで雲を作ろう!
【材料】
・炭酸飲料用ペットボトル(500ml)
・アルコール消毒液(エタノール)
・消臭スプレー

【実験の進め方】
1. ペットボトルに小さじ1杯(約5ml)の消毒液を入れる。
2. 消臭スプレーをひと吹きし、キャップをしっかり閉める。
3. 両手でペットボトルを包み、ゆっくり回しながら温める。
4. ペットボトルを強く押してから急に緩めると、内部に白い雲が発生する。
5. 何度か繰り返して雲の変化を観察する。

「塩の結晶や雲はどうやってできるのかな?」や「どんな結晶や雲ができたかな?」という不思議・疑問について、こどもたちと一緒に考えたり説明できたり観察できたりすると、学びがぐっと深まります。


 夏休みは、こどもたちがのびのびと遊び、学び、新しい経験を積む大切な時間。今回ご紹介した夏休みならではのプログラムは、暑さと涼をともに感じながら思う存分遊んだり、自然と触れ合いながら学んだり、実験から驚きと発見を体験できたりと、こどもたちの成長や好奇心を引き出す大切な機会となるはずです♪
 こどもたちも学童保育所で働くスタッフの皆さんも体調に気をつけながら、安全に楽しい夏休みを過ごしてくださいね!

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