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療育で看護師の経験は活かせる?やりがいや業務内容をご紹介!

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はじめに
看護師として医療現場での経験を積んできた方の中には、「病院以外の場所でも自分の知識やスキルを活かしたい」「もっと子どもと関わる仕事をしたい」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんな方に近年注目されているのが、「児童発達支援(児発)」や「放課後等デイサービス(放デイ)」といった療育分野での働き方です。
これらの施設では、発達に課題を抱える子どもたちが日常生活を支援されながら過ごしており、医療的ケアを必要とする児童も増えています。そうした現場において、看護師の存在は安心と安全を支える専門職として、大きな役割を担っています。
しかしながら、「病院とは異なる現場で自分の経験が通用するのか?」「どんな業務を任されるのか?」「やりがいや魅力はあるのか?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。本コラムでは、児発・放デイにおける看護師の具体的な業務内容や役割、そして看護師としての経験がどう活かされるのかについて、詳しく解説していきます。
児発・放デイとは? 〜現場を理解する〜
児童発達支援(児発)
児童発達支援とは、発達障害や知的・身体的な障害を持つ未就学児(0〜6歳)を対象にした通所型の療育支援サービスです。主な目的は、子どもたちが社会生活に必要な基本的な生活スキルやコミュニケーション能力を獲得するための支援を行うことにあります。
具体的には、日常生活動作の指導、遊びを通した社会性の育成、保育的支援などが行われます。加えて、個別支援計画に基づいた一人ひとりに合わせたプログラムを提供し、専門職(保育士、児童指導員、療法士など)がチームで関わります。保護者への支援や相談対応も重視されており、家庭と連携しながら子どもの成長をサポートする仕組みです。
また、医療的ケア児の利用が増加していることから、看護師が常駐する施設も多く、健康観察や医療的ケアの提供を通じて、子どもたちの安心・安全な日常生活を支える重要なポジションとなっています。
放課後等デイサービス(放デイ)
放課後等デイサービスは、小学生から高校生までの障害のある子どもを対象にした福祉サービスで、児童福祉法に基づき2012年に制度化されました。主に学校の授業終了後や長期休暇中に利用され、子どもたちが安心して過ごせる居場所として、また成長を促す支援の場として機能しています。
ここでは、学習支援、生活スキルの習得、集団での活動や遊びなど、さまざまなアプローチで子どもたちの社会性や自立を育む支援が行われます。特に、思春期に差し掛かる子どもたちの心のケアや、進学・就労に向けた準備も重要なテーマとなっており、保護者と連携しながら包括的な支援を提供します。
放デイにも医療的ケア児が在籍することがあり、その場合には看護師が配置されていることが望ましいとされています。子どもたちの体調管理や医療処置のほか、スタッフや保護者への指導も担うなど、看護師の専門性が活かされる場面が数多く存在しています。
看護師が児発・放デイで担う役割と業務内容
児発・放デイでの看護師の役割は、医療機関における「治療を目的とした看護」とは異なり、子どもたちの「安心・安全な生活環境を支える支援者」としての側面が強くなります。以下に、主な業務内容を整理して紹介します。
1.健康観察・体調管理
登所時のバイタルチェックや顔色・機嫌の確認など、子どもの健康状態を日々把握することは重要な役割です。特に、自分の体調を言葉で伝えるのが難しい子どもも多いため、看護師の観察眼と経験が大きな支えとなります。
2.医療的ケアの実施
経管栄養、喀痰吸引、導尿、てんかん発作時の処置など、医療的なケアが必要な子どもには看護師が直接対応します。日々のケアが安全に行えるよう、保護者や医療機関とも連携を取りながら、記録や報告も行います。
3.緊急時対応
急な体調不良やアレルギー反応、発作など、突発的な事態が発生した際には、初期対応を迅速に行い、必要に応じて救急搬送や保護者・医療機関への連絡も担います。
4.感染症対策・衛生管理
子どもたちへの衛生指導、施設内の消毒や環境整備、感染症が流行する時期には予防策の提案や実施を行うなど、集団生活における健康管理を支えます。
5.多職種連携・家族支援
保育士や児童指導員、療法士など他職種と連携し、医療的な視点から支援計画の策定に関わることもあります。また、保護者にとって看護師は安心できる相談相手でもあり、日々の不安に寄り添う姿勢も求められます。
看護師としての経験はどう活かせる?
児発・放デイという新しいフィールドでも、看護師として医療現場で培った経験は多くの場面で大いに役立ちます。
1.アセスメント力
子どもの体調変化を敏感に察知する観察力は、特に言語でうまく自己表現できない子どもに対して大きな力となります。病棟での経験を活かし、バイタルの変化や顔色・表情のわずかな違いに気づくことができるスキルは、日々の健康管理において欠かせません。
2.医療的知識と技術
医療的ケアが必要な子どもへの対応において、看護師の持つ専門知識や処置技術は必須です。加えて、他の支援スタッフに対する技術指導や対応アドバイスも行えるため、施設全体の医療的な安心感を高める役割も果たします。
3.多職種協働への対応力
医療現場でのチーム医療の経験が、多職種との連携にも活かされます。福祉職のスタッフや療法士との意見交換を通じて、支援の幅を広げる役割を担うことができます。
4.柔軟な対応力
急変対応や予期せぬ出来事への臨機応変な対応力も、医療現場で培われた経験が活かされるポイントです。特に集団の中での突発的なトラブルや体調不良の発見・対応に強いのは看護師ならではの特性です。
看護師にとってのやりがいとは?
児発・放デイの現場では、看護師としての存在価値を日々感じられる場面が多くあります。
1.子どもたちの成長に直接関われる
子どもができなかったことを少しずつできるようになる過程に関われることは、大きなやりがいです。看護的な関わりを通じて子どもの笑顔や変化を実感できる瞬間は、心から嬉しさを感じられます。
2.人としての信頼関係を築ける
医療職としてだけでなく、一人の支援者として、子ども・保護者・スタッフと信頼関係を築いていける点も魅力です。「看護師さんがいて安心」という声に触れるたびに、自分の存在が支えになっていることを実感します。
3.包括的な支援の一員になれる
「医療」に限らず、「生活」や「教育」といった幅広い視点で関われるため、看護師としての新たな視野が広がります。成長を支えるチームの一員として自分が貢献できることに、大きな満足感が得られます。
看護師にとっての魅力とは?
児発・放デイの職場は、病院勤務とはまた異なる魅力がたくさんあります。
1.働き方の柔軟性
基本的に日勤で、夜勤がないため、家庭や子育てとの両立がしやすい環境です。看護師として働きたいが生活スタイルを大切にしたい方にとっては理想的な働き方が可能です。
2.自分らしい看護の実践
医療処置だけにとどまらず、子どもたちとの関わりや心のケアなど、より人間味のある看護が実践できます。個々の成長に寄り添い、関係性を築いていく看護に魅力を感じる方には非常に向いています。
3.キャリアの幅が広がる
福祉分野や教育的支援に関わることで、看護師としてのキャリアの幅を広げることができます。医療機関とは異なるチーム体制や支援方法を学ぶことで、自身の成長にもつながります。
4.地域に根差した貢献ができる
地域の子どもたちの暮らしを支えるという意味でも、地元や社会への貢献を強く実感できます。地域包括ケアの一翼を担う存在として、自身の仕事に誇りを持つことができるでしょう。
まとめ
児童発達支援・放課後等デイサービスは、医療と福祉の垣根を越えた支援の現場です。看護師としての専門性を活かしながらも、「子どもたちの成長を支える支援者」として関わることができる、大きなやりがいと魅力のある仕事です。
医療的ケアの提供に加えて、多職種連携や保護者支援など、多面的な役割を果たすことで、自分のスキルや経験が子どもたちや家庭、地域の力になることを実感できます。
看護師として新たなフィールドでチャレンジしたい方、子どもと関わる仕事に情熱を持っている方にとって、児発・放デイは非常に魅力的な選択肢です。これまでの経験を活かし、未来を支える子どもたちのために、新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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