学童への転職 – 学童指導員に必要な資格や経験とは?

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放課後児童支援員
学童指導員は、放課後の子どもたちをサポートする職業です。近年、転職を考える方々の中でも「学童指導員になりたい」と希望する方が増えており、学童保育の求人も増加しています。
この記事では、学童指導員として転職を成功させるために必要な資格や経験を詳しく解説します。
1. 学童指導員とは? – 役割とやりがい
学童指導員は、”放課後児童支援員”とも呼ばれ、学校が終わった後に子どもたちの生活をサポートする役割を担っています。放課後の時間を有意義に過ごせるよう、遊びや学習を通じて子どもたちの成長を促進します。
転職先として学童保育に携わることで、親でもなく学校の先生でもない、唯一無二の立場として子どもたちの安全を守り、心豊かな時間を提供することができるため、非常にやりがいのある仕事です。
以下は、代表的な放課後児童指導員の業務内容です。
① 子どもの健康管理、出席確認をはじめとした安全の確保、情緒の安定を図ること。
② 遊びを通しての自主性、社会性、創造性を培うこと。
③子どもが宿題・自習等の学習活動を自主的に行える環境を整え、必要な援助を行うこと。
④基本的生活習慣についての援助、自立に向けた手助けを行うとともに、その力を身につけさせること。
⑤活動状況について家庭との日常的な連絡、情報交換を行うとともに、家庭や地域での遊びの環境づくりへの支援を行うこと。
⑥ 児童虐待の早期発見に努め、児童虐待等により福祉的介入が必要とされるケースについては、市町村等が設置する要保護児童対策地域協議会等を活用しながら、児童相談所や保健所等の関係機関と連携して対応を図ること。
⑦ その他放課後における子どもの健全育成上必要な活動を行うこと。
引用:放課後児童支援員の役割及び職務と補助員との関係 – 厚生労働省
2. 学童指導員に必要な資格
学童指導員は無資格でも勤務可能ですが、公立の学童で常勤として勤務する場合には、資格が必須となるケースが多いです。以下は学童で活かせる代表的な資格の例です
(1) 放課後児童支援員
学童指導員として最も基本的な資格は「放課後児童支援員」の資格です。基本的には、支援の単位(おおむね40人以下)ごとに2人以上は放課後児童支援員の有資格者である必要があります。
放課後児童支援員は、取得要件を満たしていれば、各自治体が主催する研修を受けるだけで取得が可能ですので、自分が取得要件を満たしているかチェックしましょう。
▼取得要件
<実務経験を要しない者>
・保育士や社会福祉士、幼稚園等の教諭の有資格者
・大学等での社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科の修了者
<実務経験を要する者>
・高卒者であって、2年以上児童福祉事業に従事したもの
・高卒者であり、かつ、2年以上児童福祉事業に類する事業に従事したものであって、市長が適当と認めたもの(2,000時間以上の勤務経験が目安)
自治体によっては、入職時から放課後児童支援員を既に保有していることが必須である場合もありますが、取得要件さえ満たしていれば、資格取得自体は入職後でも良いとする自治体も多いです。
(2) 保育士資格
上述の通り、放課後児童支援員の取得要件にもなっており、保育士資格を持っていると優遇されます。保育士を持っている方は、子どもと関わる仕事を志て勉学に励んできた方でもありますので、学童の業務内容との親和性も高いです。
保育系の専門学校や短大・大学を卒業して取得するケースだけではなく、社会人になってから試験を受験して取得するケースもあります。社会人として長年勤務し、40〜50代になってから保育士免許を初めて取得する方もいます。
(3) 教員免許
教員免許(幼・小・中・高)も放課後児童支援員の資格取得要件であり、学童指導員として教育的な側面でも強みを発揮することができるため、重宝されます。
学童では児童の宿題をサポートすることや、独自の教育プログラムを提供していることもあります(特に民間学童に多い)。そのため、学童によっては、求人票上で放課後児童支援員ではなく教員免許だけを必須としているところもあります。
教員免許を保有しているものの、教職にはついたことがない、いわゆる「ペーパーティーチャー」は、教員免許保有者の8割とも言われており、全国で400万人以上にのぼります。
そんな方々が、30代前後もしくはセカンドキャリアとして、やはり教育に携わりたいという思いで学童に転職するケースもよくあります。
(4) その他の資格
福祉や心理学の資格を持っていると、特別な支援が必要な子どもに対応する際に役立ちます。例えば、社会福祉士や心理士の資格も活かすことができ、学童指導員としての幅広い対応が可能となります。
3. 学童指導員に求められる経験
資格だけでなく、以下のような経験があると優遇されます。以下のような経験を積むことで、学童指導員としてより充実したキャリアを築くことができます。
(1) 子どもとの関わり経験
学童指導員は子どもたちと日々関わる仕事です。そのため、過去に子どもたちと関わった経験があると転職後もスムーズに業務にあたることができます。ボランティアやアルバイトでの経験、子育ての経験などがあると、即戦力として活躍しやすくなります。
(2) チームワークとコミュニケーション能力
学童指導員は他のスタッフとの協力が不可欠です。チームで子どもたちをサポートするため、コミュニケーション能力や協調性が非常に重要です。過去にチームでの業務経験がある場合、転職時のアピール材料になるかもしれません。
(3) 児童福祉・教育現場での経験
保育所や教育現場での経験があると、即戦力クラスとして優遇されることが多いです。前職での経験をもとに、就学時の保育や、より自由度の高い教育を経験することができるため、やりたいことの実現や、スキルアップにも繋がります。
4. 学童指導員への転職を成功させるために
学童指導員として転職を成功させるためには、まずは求人情報をしっかりと確認し、自分の資格や経験にマッチした施設を探すことが大切です。
また、転職活動を進める際には、面接時に自分の強みや学童指導員としてのビジョンをしっかりと伝えられると良いでしょう。
5. まとめ
学童指導員として転職を目指す場合、「放課後児童支援員」の資格をはじめとする資格の取得や、子どもとの関わり経験、チームワークを高めることが転職への近道となります。
学童は、子どもたちにとって唯一無二の居場所であり、1日の中でも長い時間を過ごす場所です。そこで子どもたちの放課後を支援し、成長に関わることができることは他の職業ではなかなか得られない経験であり、非常にやりがいがあります。
子どもと関わる仕事に就きたいと考えている方はぜひ学童への転職を検討してみてください。
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